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郷愁
2016-07-18
ゴムボールとカラーバットで野球をやったら、
場外ホームランを打つのはなかなか大変なことだなと
思える広さの公園でした。
メインの入り口周辺にはたくさんの木々が生い茂り、
夏本格化への序章を思わせる太陽の放射が容赦ないこの日、
エアコンのしっかり効いた室内とは全く異質の心地良い空間がひろがっていました。
そこにある四角い大きなベンチに寝そべり、ポータブルゲームに興じる子供たち、
大きなアスレチックの様なすべり台のてっぺんで大声を張り上げている男の子、そのまわりを走り回っている小学校低学年くらいの子、また木陰の方に視線を移すと、一人、こちらは昔ながらの形を保ったベンチに座り、読書にふける男性。
互いのエリアを侵すことのない、何気ない秩序が保たれている様に感じました。
公園の中からふと、メインの入り口を振り返ると、ランドセルを背負った4年生か5年生くらいの女の子が公園に入ってくるところでした。
とっくに家に帰って、すでに公園で遊んでいる男の子たちと、放課後になっても少し学校に残っていた女の子たちとが今、この公園で、学校の外で、交わすぶっきらぼうでたわいのない会話を耳にした瞬間、私の記憶の甘くせつない思い出が蘇ったような気が致しました。
よちよち歩きの赤ちゃん時代から小学校、また中学校くらいまで、この公園で作られていく子供たちの記憶は多分、大人になってどこか遠くに住むようになっても、大切な懐かしい風景として心に残るものなのだろう。
私が場外ホームランをかっ飛ばした公園は、現在はマンションになっていて、あれは公園ではなく、誰かの私有地だったのだなと、少し寂しく思い出していました。
でも、そういう場所をしばらく提供してくれていた地主さんに本当はとても感謝しなければいけなかったのでしょう。
ナテュールヴィーレ浦和(第11期大谷口)C街区 徒歩1分 『大谷口細野公園』にて。
藤島住宅 岩原 賢太郎
テーマ名 その他
ページ作成日 2016-07-18